『い』のDoしような話 犬

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俺は今Doしようか悩んでいる
ポチがどこかへ行ってしまった。
ポチというのはウチで飼っている柴犬である。
つい目を数分離しただけなのに。
いつもリードをつけてて大人しく散歩してたのに。

今日は朝からテンションが高かった。占いは1位。昼から夜まで彼女とデート。
全く幸せだ。
いつもは家を出て左に曲がり、二つ目の交差点をUターンして帰ってくるのだが今日は違った。
今日は家を出てから右に曲がり坂の上にある広い公園に行こうと、ふと思い立ったのだ。

今日は気分がいいこともあって、普段は母がしている朝の散歩を俺が代わりに行った。
公園は中心に1周400Mの大きな池があり、ストレッチしているおじいちゃんとおばあちゃん達、ランニングしている人や俺みたいに犬の散歩している人がいた。
そこで俺は何を思ったか、ポチも自由に走らせてやろうと思い首輪からリードを外し走らせてやった。自由に走り回るポチの姿に俺の気分は大きくなり、芝生の上で寝てやろうと思った。
池の周りを囲うようにランニングコースがあり、その外が芝生になっている。
俺はそこで仰向けになってそれを眺めていた。
なんて優雅な朝なんだろうと思い今日のデートを想像しニヤニヤしていた。
5分ほどニヤニヤしてそろそろ帰ろうと思ったがポチの姿が見当たらない。
さっきまで自分の近くを回っていたのに姿を消した。

ヤバい、どこに行った?
周りを見渡してもどこにもいない。
何が占い1位だ。
リード外してもらってテンションが上がったのかな?
まったく、テンションが上がったからって普段と違う行動するなよ。絶対後で後悔することになるんだから。
道路に出て確認したが公園の外には出ていないようだ。ということはまだポチは中にいる。
池の周りを周りながら探してみよう。

池の周りを歩きながら
ポチを飼い始めたのは俺が10歳の時に父が西郷隆盛にハマり勢いで雄の柴犬を買ってきてポチと名付けた。
後で知ったが西郷隆盛の犬は薩摩犬という犬種でツンという名前である。
そんな父に母は今までに見たことのない顔で叱った。
結局ウチでポチを飼うことになり、父は散歩するタイミングで着物を着て下駄を履き散歩をしていた。
しかし西郷隆盛にハマったにもかかわらず犬種と名前もわかっていない父は西郷隆盛に飽きるとポチとの散歩も行かなくなった。
俺が思う普通のパターンは子供がペットショップなどで犬を見て親におねだりして買ってもらうが、結局飽きて最後は親が散歩をするイメージなのだが、うちは逆で今は朝は母が、夜は俺が散歩をしている。

池を半周ほどした所にポチを見つけた。
近づいて行くと、他の犬と仲良く遊んでいる。
見たことがある犬だと思っていると、後ろからその犬の飼い主に名前を呼ばれた。
彼女だった。

俺やっぱり占い1位だ


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